飼い方で姿が変わる造りの魚

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昨日（６月２７日日曜日）は所属しているらんちゅう会のイベントがありました。凄腕のらんちゅう師たちが愛魚を持ち寄って順位を競う「研究会」という名のイベントです。

らんちゅうは背びれがなく、尾が開き、頭にこぶがあって、丸っこい胴をしているという魚です。

泳ぐための合理性とはことごとく矛盾した体型をしているわけです。先祖であるフナからいかに遠い姿にするかということもテーマの一つです。それをうまく美しく泳がせることを追求するという崇高な遊びがらんちゅう趣味の世界です。

血筋の良い種親から１シーズンに何万匹もの仔を取り、何千倍もの選別を勝ち抜いた欠点の少ない魚が研究会は品評会に出陳されます。らんちゅう師たちの池を泳ぐたくさんの魚の中から選ばれしエースたちがこの舞台に集うのです。

私はこのらんちゅうを出陳。５位入賞でした。

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映像に１２という数字が映っていますが、これは３人の審査員にいずれも５点満点で４点の評価をしていただいたものです。簡単に言うと５点は文句なし、４点は良い、３点は普通、２点は良くない、という評価です。そして合計点を目安に順位付けを行います。そして上位5匹を「優等魚」を言います。

なので結果としてはとても満足のいく結果でした。

ただ昨日は良かったのですが、年に何回も行われるこのイベントでは「惨敗する日」の方が多いです。今年は４回目にして初の優等入賞でした。７月も８月もイベントは３回ずつ控えています。

出陳魚を飼育している環境です。１２０cm×１２０cmの池です。

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池の大きさ、形（正方形が良い）、水深、何匹で飼育するか、水替えのタイミング、餌やりのタイミング、餌やりの量、エアレーションの仕方。そのすべてに奥深い意味と戦略があります。例えば循環ろ過フィルターを使うと頭のコブが美しくならないので基本的にはNGなのです。

らんちゅうは「造りの魚」と言われます。春に同じ腹から生まれた兄弟魚を二人の人がそれぞれの池で飼育をすると夏には全く違った姿になります。人間でいえばボディビルと同じ感覚です。ただ生かせばいい、大きくすればいいという単純なものではありません。

だかららんちゅうの世界では品評会が盛んなのです。しかもその文化は戦前から１００年以上続いています。昨日参加した会も創立から８０年以上を経過している伝統の会です。

で、思うのですが、改良メダカも高級品種に関してはその仕上がりは飼い方次第という造りの要素があるようです。特にヒレ長、ダルマ、体外光系の品種には。

メダカは初心者でも簡単に飼えるという手軽さがありますが、一生かけて追及しても飽きない奥深さも持ち合わせています。そんなところもメダカ趣味の魅力の一つなのだと思います。

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