「どうぞ裁判しましょ」でクレームに迎撃ミサイルを発射した話

昨日の関東地方は今年一番の冷え込み。にもかかわらず１号店の屋上養魚場では毎日５００～１０００個の卵が採れています。これは明らかに夜間照明の効果によるもの。

この照明、昨年までは付けていませんでした。水温は２０℃を超えるものの日照時間の不足で産卵が止まるのは主に４月、５月、９月、１０月。この４か月をこの照明で採卵すれば年間で５万個から１０万個の卵が増産できる計算に。こう考えるとその効果は絶大。このための電気代などはたかが知れています。

ところでこの屋上夜間照明。先日、近所の年配の女性からクレームの電話をいただきました。近隣のマンションの上階層のかたらしく、「まぶしい」と。

「役所や警察に言う」とのことでしたが、即座に私はこう申し上げました。

「どうぞ役所や警察に言っていただいても構いません。ただし騒音と違って光の問題＝光害に関しては法律も条令もありませんから、役所や警察は光を消せとは立場上我々に言うことはできません。私たちもこれでビジネスをしているので夜間照明をやめることはできません。まぶしいという事であれば利益相反なので仕方ありません。ご納得ただけないのでしたらどうぞ訴訟を起こしていただくしかないでしょう。裁判で白黒つけましょう」

と言った瞬間に先方はトーンダウン。

とは、いったものの相手がちょっとかわいそうでしたので「９月と１０月だけにして深夜は消灯する」と妥協案を提案。一旦ご納得いただきました。

本件の争点は「光害」。こういったケースではある程度法律感を持っていないと利益相反案件ではいちいち相手の言いなりになってしまいます。法律で禁止されていない案件について「警察に言う、役所に言う」というのはある種の脅しに過ぎません。「警察に言う、役所に言う」で法律を超越して自分の意のままに出来るほど社会は甘くないのです。そんな脅しにはいちいち屈するわけにはいかないので毅然と対応しました。

会社経営者は多少の法律感を身に纏い、「何なら裁判どんと来い」くらいの気持ちは必要だと思います。

まぁ「どうぞ裁判しましょ」というと９割以上の人は折れます。

みんな裁判は怖いのです。なぜか。実は訴訟自体は１万円とか（よく覚えていませんが）そんなもんで安価にできます。問題は莫大な弁護士費用がかかることです。一方、私はある程度の案件なら弁護士なしでも裁判を戦うことができる（その経験がある）ので裁判に対する抵抗感はないのです。いまは判例がネットに出回っていますから裁判の行方もある程度予測は出来てしまいます。書類作成は多少面倒ですが、弁護士を使わなければお金はかかりません。むしろ弁護士に代弁させるより自分の言葉で戦った方が裁判も有利に進めることができるんじゃないかと思っているくらいです。

ということで、ご参考までに

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