180cm×180cmの池を埋め尽くすオロチの稚魚。おそらく軽く1000匹以上。魚の数が多いとエサを強め（多め）に突っ込むことができ、成長も良好です。
こちらは今から６５年前、昭和３２年に発行されたらんちゅう飼育の教本。
180cm×180cmの池における魚の収容数の目安が記されています。当歳魚は初月が2000～3000匹。3カ月目に80匹。この飼育尾数調整の基本は６５年たった今も変わりません。
最終的に１０匹に絞るなら２９９０匹に与える餌代がもったいないと、基本に逆らって２カ月目くらいに２０匹とか３０匹に絞ってしまうとうまくいきません。魚たちが餌食いで競争をしなくなってしまうからです。そして成長が鈍化。私がらんちゅう初心者のころはそんな失敗をしてよく先輩に怒られました。
何かの専門誌でメダカのプロブリーダーの方が「４０リットルで４０匹より４００リットルで４００匹の方がメダカの出来が良い」というようなことを話されていた記憶があります。
その理由について当初は科学的に理解をすることができませんでしたが、競争原理を利かせ、餌を強めに投入できるという点を考えると腹に落ちます。
ちなみに180cm×180cmの坪池の水量は800リットルほどになります。
選別を厳しくして質を突き詰めていく高級品種のメダカは坪池で2000匹前後の稚魚からスタートし、成魚になった段階で100匹前後に絞っていくという、らんちゅうのような飼い方が最強なのかもしれません。
東京でそれをやるのは難しいですが、８月にOPENする埼玉県羽生市の５号店はらんちゅう育成に使用していた大きな池が１００面以上あります。そこで「らんちゅう方式」を導入して上質なメダカを造っていくことができるのではないかと期待しています。
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