メダカ屋がステッカー制作より先にやるべきこと

メダカ屋業界（メダカ業界ではありません）がまだまだ黎明期だと感じるのは商標の出願状況からも見て取れます。

メダカという名前を含んだ商標の出願状況。

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こちらは特許庁のホームページから誰でも知ることのできる情報です。C列の区分とは簡単に言うと「業種」。メダカ屋が該当する小売り、卸売り、ネット通販などはこの第35類に該当します。この表は35類の「メダカ」の名前が含まれる商標に絞っています。

「＊＊めだか」のような商号やニックネームでステッカーもつくってメダカ販売をしている人は全国で数百人規模でいると思うのですが、商標の出願をちゃんとしている人はたったこれだけしかいないのです。

商標の恐ろしいところは「先に出願したもの勝ち」というところにあります。審査から認可までは1年程度かかりますが、認可までは先願権という権利によって認可に等しい保護を受けます。しかも出願手続きは意外に簡単で費用も安価。これもまた恐ろしいところです。

例えば堀切めだかが商標の出願をしていない状況だったとします。その時に他人が「堀切めだか」で商標の出願を特許庁に手続きしたらその瞬間から私が経営する株式会社ちかなりとしての堀切めだかブランドの未来はなくなってしまうようなものなのです。

ここは特許とちょっと違っています。特許は第3者による出願の前に当人がその発明を先にしていた事実が認められれば先願権ありきではないと考慮されます。しかし商標は特許と違って誰が最初に名乗ったかは証明が困難。なので先に出願した人が勝つことになります（ただし相当有名な商号は救済される場合もある）

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したがって今、国内で「メダカ」の文字を含む屋号でメダカ屋として大きくなっていくためのビジネス的な手続きをきちんとしている個人、法人はたったこれだけしかないということなのです。

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それぞれについて簡単にネット検索で調べてみました。

・2行目「メダカ狩り」倉内さん

有名な静楽庵さんですね。さすが業界大手です。

・3行目4行目「メダカすくい」加藤さん

この商号と加藤さんに関する情報は軽く調べただけではわかりませんでした。「メダカすくい」という多くの方がイベント等（つまりそのほとんどは事実上商売）で使用されている言葉に商標権が発生していたことは驚きです。こういう普通名詞のような言葉は商標が認可されにくいはずなのですが、それは今だから。2013年当時は「メダカすくい」という言葉も大衆化されていなかったのでしょう。堀切めだかはメダカすくいイベントはやらないので別にいいのですが、メダカすくいイベントで売り上げを立てている方はこの商標についてよく調べた方がいいかもしれません。

・5行目「観音めだか」山田さん

こちらはネット通販などでよくお見掛けする有名な方。さすがです。

・6行目「夢前ゆめめだか」ヤマサ蒲鉾株式会社さん

兵庫県姫路市の夢前というまちにヤマサさんの直売店があり、そこではメダカすくいのイベントが開催されていることがある・・・という情報がネットにありました。あれ？メダカすくいの商標との関連はどうなんでしょう。ま、いいか。

・7行目「藤めだか」株式会社山陽設備システムさん

岡山に藤めだかさんというメダカ屋さんがあるようです。株式会社山陽設備システムさんとの関係は分かりませんが、山陽、岡山、なので何か関係があるのでしょう。

・8行目「極楽メダカ」和田さん

極楽メダカさんというメダカ屋さんの存在はヤフオクやジモティ、SNSで確認できます。しかし和田さんというお名前との関連はちょっと調べただけではわかりませんでした。

・9行目「めだかの箱庭」株式会社YYDさん

有名な箱庭さんですね。運営会社名がYYDで代表が島田さんということもネットですぐにわかります。私は島田さんについて「メダカ業界では数少ないであろう真の実業家の一人」と公言させていただいています。商標登録を速やかにされている事実を特許庁サイトで知った時は「やはり島田さん、さすが！」と思わずうなってしまいました。

・10行目「めだか街道」堀さん

こちらで販売されている商品はよく購入させていただいています。いつもありがとうございます。

・11行目「改良めだか研究販売－ＥＧめだか」高山さん

メダカ関連商品販売サイトと代表者が高山さんという情報はネットですぐにわかりました。福岡県の方のようです。

・12行目「堀切めだか」

実は開業して1年2か月後に商標の申請をしています。当社では別事業でもいくつかの商標を持っています。その経験から「まぁ割り込んで申請する人はいないだろう」とわかっていました。なのでブランド力がある程度ついてから申請すればいいと考えていました。ちなみに「さすがにもう申請しよう」と思ったきっかけは4号店の開店とブログ村で堀切めだかブログが1位になったことでした。

・13行目、14行目「桜めだか」林さん

昨年の11月3日に大バズリしたイベント「桜めだかとゆかいな仲間たち」の桜めだかさんのようです。このイベントによってブランドの知名度と価値は大きく飛躍したのではないでしょうか。出願されているのがイベントの数日前、というのも興味深いところです。ご当人の気づきなのか、周辺の助言なのか、偶然なのか。

ということで、

「メダカ屋を開業するときに先にやることはステッカー制作より商標登録かもよ？」

というご提案でした。

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