メダカ屋さんという商売の面白いところ?の一つは店内で商品(であるメダカ)が成長したり増えたりするところですね。
私の社会人としてのスタートはスーパーの店員でした(33年前)。スーパーの生鮮食品は店内で育つどころか猛スピードで劣化していきます。加工食品の劣化速度は速くはありませんが増えたり育ったりすることはありません。
例えばこの「魔王改稚魚セット」は1カ月ほど店内でお客様との出会いを待機しているうちにずいぶんと成長しました。
成長しても値段は据え置き。そんなお得なメダカが店内には何品種かいます。
ちなみに店内のメダカに与えているエサはハイグロウSSです。
このエサは先輩メダカ師の方から薦められて使い始めました。堀切めだかの店頭でも販売していますがお客様の指名買いも多い人気のエサです。数か月使用していますが感覚的には私も好感を持っています。
ところで一昨日のこと。音声SNS「クラブハウス」で10人くらいのメダカ愛好家と雑談をしていたときに餌の話題になりました。で、「最高の粉餌は何だと思いますか?」と質問してみたところなんと半分くらいの人が声をそろえて「キンパケ!」
キンパケ?知りませんでした。
どうやらこれのことのようです。金色のパッケージで金パケということのようです。
私はまだ使ったことがありません。堀切めだかのお店にも置いていませんでした。こんど仕入れておきます。
エサは何がベストなのか、という話題はメダカに限らずペット全般の世界において尽きない話題ですね。そういうことを考えたり語り合ったりするのもペット飼育趣味の楽しさの重要な部分なのだと思います。
さて、それについての私の考えです。ただし何をもって最高というかにはいくつかの切り口があります。それぞれに利点と難点がありますので完全無欠の第一位はありません。そもそも大きくしたいのか長生きさせたいのかといった飼育目的でも変わりますし。
1.とは言え、最高のエサはミジンコ。自家で量産できないのが残念。
過剰気味に入れっぱなしでもOKで魚はよく育ち、食べ残し問題や水汚し問題がない。プールくらいの池にミジンコが常に沸いていたらこれに勝るものはない。給餌という作業も激減する。ただし、シーズンを通しての継続的量産は今のところ不可能。というかシーズンを通してミジンコを量産できれば観賞魚界から引く手あまたで億万長者になれるのは間違いない。が、そういう成功例は聞いたことがない。100年以上の歴史あるらんちゅう業界の先輩たちはたくさんの人が何十年にもわたり自家産ミジンコの量産に挑戦しているが結局無理と結論付けている。だから稚魚育成は早朝に起床しての自然ミジンコ狩り派かブラインシュリンプ派に完全に2分している。
2.ブラインシュリンプは一度は経験してみるべき
塩水で沸かすのがめんどくさい、と多くの方が異口同音に叫ぶブラインシュリンプ。だが1匹当たりの栄養価はミジンコよりはるかに高いといわれており、それゆえの支持者も多い。これを与えるとメダカたちはテンションMAXでむさぼる。その姿は実に愛くるしい。愛魚に餌で幸せを与えたい、と考えるならその点でも価値あり。値段が高いという意見もあるが7000円くらいの400g缶を使えば粉餌と比べてもびっくりするほど高いわけではない。粉餌と比較した成長効果の違いは個々に体験して評価してみるしかない。そのうえでメリットを感じて塩水を毎日沸かす作業を受け入れるかどうかはその人次第。
3.粉餌には実はあまりこだわっていない(色揚げ目的を除く)
粉餌の場合明確な差はグラム当たりの単価、浮くか沈むか、そして粒の大きさ。栄養価はそれぞれなれど人間に例えるとどうか。150KCalのおにぎりを食べる昼食の習慣と400KCalをこえるメロンパンを食べる昼食の違いとも言えないだろうか。強引に例えれば太らせるならメロンパン、長生きさせるならおにぎり、かもしれないが明確な正解はない。100円ショップのメダカのエサを与えても大きくもなり3年も生きるメダカもいるはず。(それはいずれ実験してみたい)
4.自然のエサに注目
100リットル以上の小汚くなった水槽や池に無数に沸いているであろう微生物の数々。これによる成長効果は侮れないと感じている。胃袋のないメダカは常に何かを捕食しているのが自然な状態。1匹当たり10リットル以上の環境で多少汚れた池で飼育するとエサを与えずともメダカは目に見えて成長するようである。このあたりも今年検証してみたい。
ミジンコの話に戻りますが、こんなに簡単に見えてこんなに難しくこんなに愛される生き物もないのではないかと思います。私も昨年800リットルの池を二つも使ってミジンコの量産を試みましたがギブアップでした。
ちなみにミドリムシは2005年ごろまで人間の手による量産は不可能とされていたところを日本の企業が可能にし、その会社はミドリムシ加工商品で上場までしました。もしミジンコを年中自家繁殖で量産できたらどえらいことになると思います。粉餌がいらなくなる(=売れなくなる)からです。ペット関連ビジネスはおそらくほとんどの領域で餌関連がもっとも大きなお金が動く分野。私の知人でフトアゴヒゲトカゲ(アメリカでは犬猫に次ぐ人気らしい)のエサビジネスで大成功した人がいます。
これをお読みなった若い皆さん、ぜひミジンコの大量継続培養に挑戦してみてください。
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堀切めだかの営業予定です。どうぞよろしくお願いいたします。
屋上養魚場見学をご希望の場合は事前にご予約下さい(07055538247 兵頭)
3月6日土曜日 11時半~18時営業
3月7日日曜日 11時半~18時営業
3月8日月曜日 11時半~20時営業
3月9日火曜日 11時半~20時営業
3月10日水曜日 11時半~20時営業
3月11日木曜日 定休日
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(屋上養魚場)
(屋上の温室養魚場)
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2020年8月1日新規開店!堀切めだかのホームページ
綾瀬駅と堀切菖蒲園駅とお花茶屋駅の見事な中間点。どの駅も徒歩20分。
営業時間は11時半~20時(土日は18時閉店) 定休は木曜日
「メダカをデザインする」をスローガンに日本一おしゃれなメダカ専門店を目指して努力を続けてまいります。
そして大胆企画!なんと営業はセルフサービス。
接遇サービスによるコロナ不安がちょっと解消。
セルフサービスの時間帯にも店主がいることは結構あります。
店主 兵頭秀一(株式会社ちかなり代表取締役) 070-5553-8247
お電話の上時間を合わせてご来店いただければ店主が対応いたします。
東京23区最大級、100坪以上の養魚場はまだまだスペースがあります。
メダカの売り込みや無償持ち込みも歓迎いたします。
駐車場はありませんが近隣には安価なコインパーキングが多数あります。
どうぞよろしくお願いいたします。
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堀切めだかの2階はレストランです。11時半~14時のランチタイム営業。定休日は堀切めだかと同じ木曜日です。ランチタイムに堀切めだかにお越しの際はぜひご利用ください。
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お世話になっている浜松の改良メダカ専門店
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メインパーソナリティとしてレギュラー出演中のラジオ番組「脱サラへの道」
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2017年年末に出版した私の著書です。メダカとは関係ありませんがよろしくお願いいたします。本1冊を書くということは1冊を読むことの100倍大変だなと感じた記憶があります(笑)。この経験がブログ作成にも生きています。